「手術室から訪問看護に転職したいけど、自分の知識で通用するのか不安…」
「専門的な部署にいたから、一般的な看護知識に自信がない…」
そんな悩みを抱えているあなたへ。

こんにちは!手術室で10年、訪問看護師歴6年のカムです。
今回は、手術室→訪看に転職した私が管理者になるまでに学び直した知識についてお話します。
私は手術室で長らく働いていました。
ある程度経験を積むと、**「毎日同じことの繰り返しだな…」「このままでいいのかな」**と思うことが増えてきました。
そんな私が「訪問看護」を選ん理由。それは…

はい、なんとなくです笑
すみません、最初は地域貢献したい!とか高尚な目標を持って飛び込んだわけではありませんでした。
今でこそある程度使命感のような意識を持って仕事をしています。でも当時はまったくジャンルの違う看護に取り組んでみたいという感覚。いわばノリで決めました。
でも、若いうちはそんなもんですよね?ちがう?
そんな状況で始めた訪問看護でしたが、そのスタートはかなり苦難を極めました。
この記事でわかること:
- 手術室の知識が訪問看護でどれだけ通用しないか
- 転職後に必要になった知識3選(急変対応・終末期ケア・介護保険)
- 実際に使って役立った書籍4冊
- 専門外からでも訪問看護師になれる理由
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第1話:井の中の蛙だった手術室看護師
手術室時代
手術室ってみなさんの想像通りめっちゃ特殊な環境です。
看護師といっても「手術室看護」という一つのジャンルとして成立しています。多くの看護師さんが、学ぶことなく現役生活を終えることがほとんどかと思います。
主な業務としては
- 手術器械出し(手洗い看護師)
- 術中の管理(外回り看護師)
に大別されます。
器械出し看護師は文字通り、手術に必要な器械(メスやペアンなど)を医師に手渡しするあれです。
外回り看護師は主に、手術の部屋の中で、麻酔科医の補助をしたり、出血量のカウントなど手術のサポート的な役回りをします。
そうです。一般的な看護業務はほとんど手術室には含まれません。
もちろん手術室において看護師の役割は重要で、なくてはならない存在です。
私も10年近く手術室にいますと、大体のことはできるようになり、後輩指導なども行いブイブイいわせていたわけです。
ところがどっこいしょ。
訪問看護を始めた私に待っていたのは、何もできないほぼ新人に戻ってしまうほどの知識不足への直面でした。

第2話:訪問看護で味わった絶望|手術室の知識が通用しない現実
まあ訪問看護って業界、初めてではあるものの看護師歴10年以上でブイブイだった私はあまり深く考えもせず
「訪看?楽勝でしょ!(大げさに言ってます。)」
なんて考えていました。
しかし、訪問看護で抱える患者様の多様さに私は絶望することになるのです。
多種多様な疾患
訪問看護ステーションをご利用になる患者様は多くが御高齢です。多くの基礎疾患を抱えています。
加えて、癌などの重篤なご病気をお持ちの方も多く、みなさんが何らかの病を抱えながら生活しています。
当然、訪問看護師には一般的な高血圧とか糖尿病だけの知識では足りません。利用者様の抱えるご病気、内服薬などを総合してアセスメントしていくことが求められるわけです。

ええ、できませんでしたよ。まったく。
手術室の知識、ク◯の役にも立ちゃしねえ!!(すみません、私がうまく役立てられなかっただけです。)
特に私の働く地方では高齢者世帯が多く、老老介護状態がかなり多い特性があります。必然、看護師への相談も多くなってきます。
そんな環境で、助けを求められても的確に対応できず、自分自身の不甲斐なさに絶望感を感じることが何度もありました。
でも、これが学び直しのチャンスだったと後に思います。
第3話:訪問看護で必要になった知識3選とおすすめ書籍

絶望の中で私が選んだのは、「とにかく学ぶこと」でした。
手術室で培った知識が役立たないなら、訪問看護に必要な知識を1から身につければいい。そう決意して、書籍を手に取り、必死に勉強する日々が始まりました。
ここからは、具体的に私が何を学んでいったのか、そしてその時に頼った書籍を紹介していきます。
①急変対応
とにかく急変が怖かった。
自分にできることなんてわずかではあります。でも、患者様やご家族からオンコールで電話を受けた時、現場で突然の変化があったとき、私の判断が、その患者様の生命に影響を及ぼすかと思うと、夜も眠れない。
(不眠症持ちだったのでマジで眠れない日もありました)
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夜間オンコールで初めて受けた「発熱」の電話
訪看なりたての頃、夜間オンコールで最初に受けた電話が「熱が出た」という連絡でした。
夜間オンコールで呼ばれる理由の第1位が「発熱」ではないかと思っています。
突然38度台の発熱。ご家族もびっくりしますよね。
でも、訪看なりたての私は、この発熱がなんの熱なのかさっぱりわかりませんでした。
- この熱は病院にすぐ搬送しなければならない熱なのか?
- それとも在宅医に連絡して対応を依頼するべきなのか?
- 医師に報告するには何を疑って報告したらいいのか?
手術室では、急変といえば「術中の出血」「バイタルの急変」など、ある程度パターンが決まっていました。でも訪問看護では、利用者さんの数だけ急変のパターンがあるんです。
この経験から、「急変対応の知識」と「鑑別能力」が訪問看護師には絶対に必要だと痛感しました。
学んだこと:
- 急変の鑑別
- 急変時の初期対応
- 救急搬送判断に関わる知識 など
書籍紹介
📚 『出直し看護塾:洞察力で見抜く急変予兆』
こちらはYoutubeなどでも活動されている出直し看護塾さんの書籍。
実践に役立つ知識が満載で、またポケットサイズなこともあり、訪看バッグに仕込んでおいても邪魔になりません。
Youtubeの動画と連動していることもあり、いろいろな方法で学びに繋げられるお得な一冊です。
📚 『当直ハンドブック』
当直医師が読むことを想定した書籍。看護師には少し踏み込み過ぎと思われるかもしれませんが、急変時にファーストで対応することの多い訪問看護師。知りすぎて困ることなんてあります?
こちらもコンパクトで邪魔にならず、不安な夜のオンコールの相棒になってくれるかもしれません。
📚 『内科レジデントの鉄則』
研修医向けの本ですが、訪問看護師にも超役立ちます。「この症状が出たら何を疑うか」という思考プロセスが学べるので、アセスメント力が格段に上がりました。
②終末期ケア
在宅療養を続けていけば、最終的には誰もが終末期を迎えるわけです。
実は手術室ってほぼ人が死なない場所なんですよ。
まあ例外はありますが、基本的にはどうしても亡くなってしまいそうな場合でも、なんとか人工呼吸器などをつけて手術室の外にお連れします。
なので、看護師として丸々10年以上人の死に関わっていなかったわけです。
終末期ケアに関して頼れるのは、学生の頃に学んだわずかばかりの知識だけでした。
でも、けっこう在宅って看取ることを目標に過ごす方がたくさんいます。
死ぬことを目標にしているわけではありません。でも最後の大切な時間を自宅で過ごす選択をしたわけですね。
そんな状況の家に「終末期よくわかりませーん」ってどの面下げて訪問するんだって感じですよね。
「痛み止め、どれを使えばいいんだ…?」
これもオンコールでの出来事でした。癌の患者様のご家族から「痛がっている」と連絡がありました。
在宅医からは様々な痛み止めが処方されています。でも、今のこの痛みってどの薬を選択するべきなんだろうか?
薬袋を見ると、みんな「疼痛時」って書いてある…。
- ロキソニン?
- カロナール?
- それとも麻薬のレスキュー?
- この痛みの強さで、どれが適切なの?
手術室では、術後疼痛管理は麻酔科医の領域でした。看護師が痛み止めの選択を判断する場面なんてほとんどありません。
でも訪問看護では、看護師が痛みの程度を評価し、適切な薬剤を提案する必要があるんです。患者様の苦痛を一刻も早く和らげるために。
この経験から、終末期の疼痛管理と麻薬の知識が、訪問看護師には必須だと痛感しました。
学んだこと:
- 終末期の全体像
- 疼痛管理(特に麻薬の使い分け)
- エンゼルケア など
書籍紹介
📚 『終末期ケア専門誌公式テキスト』
こちらの書籍は資格のテキストになります。この資格、私は受けてはいないんですが、このテキストは教科書的にわかりやすく、看護師として知っておくべきことが網羅されています。
お看取りの場面での学びに関してはこちらの記事👇️でも紹介しておりますので、ぜひ合わせてご覧になってください!
③介護保険制度の知識
病院看護師って介護保険とか介護面にめちゃくちゃ弱いんです。

その中でも私のような手術室看護師は最弱です(OPE看の皆さん怒らないで)
けっこう現場では介護認定のこととか、介護保険に関わる知識が必要な場面が多いんですよね。
学生の頃、眠い目こすって聞いてた授業、何%くらい覚えてます?
学んだこと:
- 介護保険の基本的な仕組み
- サービスの違い
- 医療保険との使い分け など
書籍紹介
📚 『ゼロからスタート!馬淵敦士のケアマネ1冊目の教科書』
これはケアマネさんになるための試験のテキストです。割と資格勉強的な学び方が頭に入ってくるタイプなので、テキスト選びがちなんです。
介護制度って本当に難しいので、いっそ制度のプロになるための資格勉強したら手っ取り早い!
みたいな発想で手に取った1冊。
ケアマネ資格は持っていませんが、いつか取得しようとも考えているところです。

第4話:それでも役立った!手術室看護師の経験

いや、ク◯の役にも立たないって言ったのお前(俺)な。
知識とか技術面では多分9割役立っていないかもしれませんけど、ほんのちょっと、役に立っていることを紹介。
①清潔操作、処置の技術
清潔操作は忘れたくても忘れられないほど体に刻み込まれていますからね。
他にも、膀胱留置カテーテルなんかも毎日のように挿入していましたので、得意です。
緊急の創傷処置なんかも、割ときれいにできますね。
②緊急時に慌てないこと
知識不足は否めないものの、マインドの部分はかなり冷静に立ち回れる方です。
パニックになってしまうと、患者様、ご家族も不安になってしまいます。焦りを見せないことも実は訪問看護師にとって重要なスキルだなと後に思うようになりました。
③医師との連携
手術室では医師と息を合わせることが重要です。
OFFの時間もよく飲みに行ったり、コミュニケーションを大切にしてきました。
在宅医との連携もステーションには重要で、特に報告の際などは的確な報告をすることで信頼を勝ち取ることもできるかと思います。
報告技法の一例として以下のようにまとめていますのでご参照ください。
エピローグ:あなたもゼロから始められる!

ぶっちゃけ誰でもできます。
ほぼ在宅に必要な知識ゼロの私が今、なんとか毎日トラブルなく仕事を行うことができています。あまつさえ訪看ステーション管理者なんて立場になっているわけですから。
ただ、当然何もしなかったわけではありません。自分の不足している部分を補うべく様々な書籍を手にとり、学んできました。
興味はあるけど、通用するか心配。何を勉強すればいいんだろう。そんな方。
大丈夫です。
患者さんに対して良い看護を提供したいなって気持ちがどこかにあれば、自ずと知識をつけるべく体が動いてくれます。
ぜひ新しいチャレンジを恐れず、一歩踏み出してみてください。
失敗しても大丈夫。
看護師である以上、その経験はいつかなんかの役に立つ日がきます笑
私とともに、これからも看護師がんばっていきましょう!
👇️ちょっと訪問看護もいいなと思われましたら、転職サイトで検索してみてください。
意外と条件悪くないですよ。
📚 まずは1冊、手に取ってみませんか?
この記事で紹介した書籍は手に取った物のほんの一部ですが、すべて私が実際に使って「これは役立った!」と思えたものばかりです。
訪問看護への一歩を踏み出すために、まずは気になった1冊から始めてみてください。知識は、あなたの自信になり、患者様の安心につながります。
今日から始める訪問看護の学び。あなたを応援しています!
他のも看護の学びを発信していますので、ぜひ👇️から他の記事も見てってください!




